耳掃除は、使う道具が “耳かき派” や “綿棒派” に分かれたり、耳掃除の頻度で “毎日必ずやる” 方や “数週間に1度程度しかやらない” 方など、人によってさまざまです。
~耳垢ってそもそも何なの?~
「耳垢って?」と疑問に思われている方もいらっしゃれば、気にしたこともない方もいらっしゃると思いますが、実は耳垢にもちゃんと役割があるのをご存知でしょうか?
『耳垢(じこう)』というのが正式名称です。
耳垢とは、新陳代謝によってはがれ落ちた“耳の穴の皮膚”や、外から入ってきた“ホコリ”、耳の入り口から鼓膜までの間の部分にある耳垢腺(じこうせん)から分泌される“分泌液”が混ざった物です。
ちなみに耳垢腺とは、汗を分泌する汗腺の一種。
耳垢はその外見から二種類に分けられます。
●乾燥耳垢
ミミアカ・ミミクソ・コナミミ・ミミカスなど様々な呼び方をされます。カサカサと乾燥した灰白色、麟層状の耳垢の事です。日本人では平均で84%程がこの乾燥耳垢でもっとも多いと言われています。
●湿性耳垢
アメミミ・ヤニミミ・ジュルミミ・ネコミミとも呼ばれます。褐色でアメ状の湿った耳垢の事です。
耳垢の乾湿の差は主として耳垢腺の分泌物の量の差から来るようです。
耳垢を成分分析すると、タンパク質、脂質そして遊離アミノ酸などからなっている事が解るのですが、湿性耳垢の方が糖質(シアル酸)の量が多い、という結果が出ています。
このシアル酸は水を吸いやすい特徴がありますので、結果としてこの成分を多く含んだ耳垢は湿った物になる、と言う訳です。
日本人は“カサカサしているタイプ”が多いと言われています。
ただ汚いだけの物だと思われがちな耳垢ですが、実はちゃんと役割があるんです。
耳垢の成分は「酸性」で殺菌や真菌の発生を抑えくれ、「たんぱく分解酵素」で殺菌作用もあり、また含まれている「脂肪」は皮膚の乾燥を防ぎ表面を保護してくれます。
さて、「耳垢にも役割があるのであれば、掃除してはいけないのではないか?」という疑問が出てくると思うのですが、これについては賛否両論あるようで、
一般的には、耳掃除を全くしないと『耳垢塞栓(じこうそくせん)』といって、耳垢で耳の奥がふさがれてしまう病気になる可能性があると言われています。
しかし、耳垢塞栓は綿棒で掃除をする際、誤って耳垢を奥に押し込んでしまうことが繰り返されることによって起きることもあります。
そのため、耳掃除をする際は、耳の穴の入り口から1cm以上奥に綿棒を入れないように気をつけた方がいいでしょう。
その一方で、「耳垢はホコリと汚れから鼓膜を守るだけでなく、抗菌性もあり表面を潤すという特典までもたらしている。さらに、耳には自浄作用がある。耳垢が乾いたら、ご飯を食べたり、友だちとおしゃべりしたりして顎を動かす度にその古い耳垢が顎の動きによって外耳道から外に出ていくのである」と、耳掃除は必要ないという意見もあるようで。。
でも「定期的に耳掃除しないと気持ち悪い!」「耳掃除していると気持ちが良くてついついしてしまう!」という人も時々いらっしゃいますね。
これは、身体の中を複雑に走り回っている(迷走する)「迷走神経」と呼ばれるものが外耳腺にもあり、耳かきや綿棒でここを刺激すると、気持ちが良くなることによるものだそうです。
しかし、耳掃除をやりすぎたり、奥まで掃除をしすぎたりすると、かえって耳垢を奥まで押し込み、「耳垢塞栓・外耳道の損傷による外耳炎」を起こしてしまうリスクもあるので、十分注意しましょう。
美容・健康・ダイエットの気になる最新情報ならキレイーナ。あなたの知りたい情報がここにあります♪